
フリーマーケット初出店、「出店者が注意すべきこと」とは? 当日の服装や値下げのタイミング、ディスプレイのポイント、接客のコツなど、フリマの達人が実体験をもとにご紹介。
Q: 当日はどんな服装で行けばいい?
動き易く、清潔感のあるものを
荷物の上げ下ろしやディスプレイなど、動く事の多いフリマでは、動き易い服装が基本。更に屋外フリマなら、時間帯で寒暖差がありますので、着脱の容易な服装がベスト。
お客さんの中には品物を選ぶ時に出店者の身なりに注目されている方もいますので、好印象を与える清潔感のある服装が良いようです。
また、フリマ会場では、自分の持ち物の管理は基本中の基本。万引や盗難を防止するために、金銭や貴重品は必ず身につけるように心がけましょう。盗難防止にはポケットのたくさんついたエプロンやウエストポーチ等の利用が有効です。
Q: 車がない場合、たくさんの荷物をどうやって会場に持って行けば良い?
旅行カバンを上手に使いましょう
旅行用のスーツケース、カート、リュックサックなど、ありとあらゆるバッグを駆使して、皆さん上手に運ばれています。
スーツケースを3つ持って電車に乗るというほとんど曲芸に近い状態の方もいらっしゃいますが、スーツケース2つ(もしくはスーツケースとカート)とリュックサックというのがもっとも多いパターンです。旅行用のスーツケースは、詰めるとかなり入りますよ。
Q: 商品のディスプレイってどうすればいいの?
売りたい主力商品はなるべく手前にディスプレイ
キャンプ用のテーブルを使って綺麗に並べる出店者や、独自にディスプレイ棚を用意している出店者もいますが、まずは持ち運びが簡易なレジャーシートに商品を並べましょう。お客さんは品物を見る時、足元に並んでいる商品から目を向けるようです。
商品をひな壇風に並べたり、洋服をハンガーラックにかけるなど、立体的なディスプレイをすると商品が見やすくなります。綺麗な布を敷いたり、細かいものを可愛いカゴ等に入れると見栄えが良くなります。会場で色々な出店者を参考にしましょう。
また、その日売る品物を、子供服なら子供服、レディースならレディース……といったようにカテゴリ別に並べると、買いたいものがはっきりしているお客さんは手に取りやすいでしょう。
高額な商品は盗難を防止するためにも奥の方へ並べるようにしますが、「今日はこの商品をぜひ売りたい!」という主力商品は前の方に並べた方がお客さんが手に取ってくれて、売れる確率が大きいようです。
Q: 一日の流れはどんな様子なの?
例として、とあるフリマ当日の流れをご紹介します
とあるフリマの一日を、例として追ってみましょう。
【9:00~ 準備】
会場により違いはありますが、会場到着は開始時間の一時間前が基本!
搬入指定時間内に荷物の搬入と商品ディスプレイ(陳列)を行います。
隣に出店している方へ「本日は宜しくお願いします」とご挨拶も忘れずに。
【10:00~ 開場】
お客さんのピークは午前中に集中します。準備時間も含めて、この時間帯が勝負!
洋服やディスプレイした商品はこまめに陳列を整えます。
【12:00~ 開催終了】
午後になり人も少なくなってきたら値下げをしてみましょう。
ディスプレイをがらっと変えることで、一度スルーした人も再度注目してくれることもあります。
帰る時にはゴミは全て持ち帰ります。
会場によって出店場所の大きさは異なります
車なしの「手持ち出店」の場合は畳2帖~3帖が主流ですが、会場内に車を入れて車の前で出店する「車出店」では、2.5m×6m位のスペースに車を縦に置いてトランクを開けて出店する場合や、車を横置きにして幅広く出店できる場合もあり、車の置き方によって販売できるスペースに大きな差があります。事前に公式サイトなどで確認しておきましょう。
Q: 接客のコツを教えてください
色々なタイプのお客さんがいるので、押したり引いたり駆け引きを楽しみましょう
最初は恥ずかしくてうまく声を出せないかもしれませんね。
イスに座っているヒマがないほど積極的に声をかけたり、動いたり…という接客姿勢が理想ですが、じっくり見たい人、コミュニケーションを楽しみたい人などいろいろなタイプのお客さんがいますので臨機応変に対応しましょう。出店者自身がお客さんとの駆け引きを楽しむことが最も大切なポイントです。
Q: 値引き交渉されたら応じた方が良いのでしょうか
値段交渉の時は毅然とした態度で応対を!
値段が付いている商品の場合、「いくらまでおまけしてくれる?」とか「○×円になる?」といった交渉が多いようです。 値引きを見越して上乗せした値付けをすると気持ち良く値引きができます。
「○×円になる?」と付いている値段より半値以下のキツイ値切りを要求された時は、「他の品物も一緒に買ってくれたら安くしますよ!」と他の物も一緒にすすめる方法もあります。
お客さんの中には「その商品なら100円ショップでいくらでも売っているじゃない」「どうせあなたのゴミを売っているんでしょう」など暴言を吐く人もいますが、自信をもって値段を付けているのですから毅然とした態度で対応しましょう。
Q: 当日、値段を下げていくタイミングを教えてほしいのですが……
会場によっては午後からパタッと客足が減る会場もあります
できれば常連の出店者や主催者に、出店する会場の客の動向について聞いておくがのベストですが、聞けない場合は、
・11時~12時ぐらいの間に第一弾の値下げ
・12時~13時の間に第二段の値下げ
・13時以降に第三の値下げ
といった具合に、徐々に下げていくことをお勧めします。
また、第一弾の値下げ前、できるだけ朝の早い段階で会場を一周し、自分のつけた値段と他の出店者の値段とに大きな差が無いかを確認した方が良いでしょう。
大きな差がある商品をみつけたら、値札を付け替えましょう。ひとつでも他と比べて大きく高い商品があると、「高いお店」というイメージを持たれてしまうので注意しましょう。
Q: 品物を買った人からクレームが来たらどうしたらよいですか?
クレームの内容にもよりますが、誠心誠意対処することが肝心です
できるだけ大事にならないように、誠心誠意対処することが肝心です。
最近は、フリマにもお客様を大切にする気持ちが求められるようになってきているようです。
誠心誠意対処する事によって、お客様の気持ちが落ち着けば返品するほどの事もなく治まる事も多いのです。主催者は売買にノータッチという立場を取っている場合が多いので、買う側も売る側も事前にトラブルが無いように、しっかりと商品状態を確認することが大切ですね。
フリーマーケット成功のカギ
●出店場所に到着したら、両サイドの出店者に挨拶をしましょう。
●お客さんにはどんどん声をかけましょう。商品を手に取っただ けでは、なかなか商品の良さは分からないものです。用途や自分がどんな時に利用した物なのか、自分だけが知っているその商品の良さをどんどんアピールしましょう。
●出店中はこまめに商品を並べ直し、見やすくきれいにを心がけましょう。
~フリマの達人によるフリマ出店留意点十箇条~
一、大勢が押し掛けるので、万引きに注意する。
二、売り手は、二人以上で参加する。
三、両隣の区画の人には必ず挨拶をする。
四、売り手は買い手にどんどん声を掛ける。「いらっしゃい」「まけちゃうよ」「お得ですよ」など。
五、買い手の9割は値引きを要求。「ふたつ買ったらまけてあげる」「間をとって○○円ね」など、交渉に応じること。
六、午後になったらどんどん値下げを開始する。
七、「取っておいて」と言われたら、会計を先に済ませてもらうこと。
八、時間があったら周りの区画を見て、値段設定を確認する。
九、午後になって客足が引いたらレイアウトをがらっと変える。
十、後片付けはしっかりと、出したゴミは持ち帰る。