食品・飲食出店Q&A

フリーマーケットやマルシェ、クラフトフェア、蚤の市では、物販とは別枠で食品や飲食の出店が可能な場合があります。 当サイトのイベント詳細ページでは、その場で調理をする飲食出店とその場で調理をしない食品出店にわけて、出店可能か否かを表示しています。 それぞれのマーケットイベントにより規約があり、同じ食品でも出店可能なイベントとそうでないイベントがあります。飲食出店のスタイル、必要書類などは異なりますが、ここでは安全でスムーズな出店を目指すために、一般的な飲食出店についてのQ&Aをご紹介します。
食品出店者さま向けQ&A
- 自宅でつくった焼き菓子を販売できますか?
- 食品営業許可のあるレンタルキッチン(加工場)で作った加工食品や焼き菓子などの販売は可能ですか?
- 加工食品と焼き菓子の営業許可は同じですか?
- 瓶詰め(ボトリング)の加工食品は販売できますか?
- 家庭菜園で育てた野菜は販売できますか?
- 家庭菜園で育てた野菜を販売する際の注意点はありますか?
- 加工食品にはなにが該当しますか?
- 飲み物の販売は可能ですか?
- 加工食品に必要な食品表示を教えてください
- アレルギー表示は必須ですか?
- 加工食品を販売する場合、試食は可能ですか?
- 調理道具や設備の持ち込みは可能ですか?
- イベントで食品を販売する際、どのような許可が必要ですか?
- 自分のブランドロゴやパッケージデザインは必要ですか?
- 余った食品は持ち帰れますか?
<食品出店>
食品出店とは、イベントやフリーマーケットで、その場での調理を伴わずに食品を販売することを指します。主に野菜や包装済みの加工食品が該当します。包装済みの加工食品を販売する場合、以下の点に注意が必要です。
なお、食品の種類によっては屋外での販売が許可されない場合もあります。詳細については、イベントの主催者や管轄の保健所に事前に確認することが重要です。
A
自宅で製造した焼き菓子の販売は、一般的に認められていません。販売するためには、保健所の営業許可を受けた施設で製造し、食品表示法に基づく適切な表示が必要です。
※食品販売には、保健所の許可と併せて「食品衛生責任者」が必要です。A
一部のレンタルキッチン(加工場)では、「菓子製造業許可」や「そうざい製造業許可」などを取得しており、利用者に対してマルシェやイベント出店時に必要な許可証を発行している場合があります。
たとえば、焼き菓子(クッキー、パウンドケーキ)などを作る場合は「菓子製造業許可」、サンドイッチや弁当を販売する場合は「そうざい製造業許可」が必要です。
レンタルキッチごとに、取得している(営業許可証が出せる)営業許可の種類が異なるため、自分が必要な営業許可のあるレンタルキッチンを確認しましょう。
※他のイベントでの許可証の流用や、キッチンを利用していないのに許可証を使用することは不正利用とみなされます。A
加工食品と焼き菓子の販売に必要な営業許可は、製造する製品や販売形態によって異なります。一般的に、焼き菓子などの菓子類を製造・販売する場合は「菓子製造業許可」が必要です。
一方、加工食品は多岐にわたるため、製品の種類や製造工程に応じて必要な許可が異なります。例えば、総菜を製造・販売する場合は「そうざい製造業許可」、麺類を製造する場合は「麺類製造業許可」が必要となります。
参考サイト:厚生労働省A
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家庭菜園で育てた野菜は、「名称」と「原産地」の表示を行えば、販売が可能です。ただし、地域の条例やイベント主催者の規定によって異なる場合があるため、事前に確認が必要です。A
A.家庭菜園で育てた野菜を販売する場合、「名称」と「原産地」を明記する必要があります。
例:トマト(東京都産)
衛生管理の徹底
・販売前に野菜を洗浄し、泥や汚れを取り除くことで衛生的な状態を保つ
・保管には清潔な容器や袋を使用し、虫やほこりが入らないように管理する
農薬の使用状況を確認
・農薬を使用している場合、その情報を購入者に伝えることが推奨される
・有機栽培であればJAS認証を取得していることや、栽培方法に関する具体的な情報を表示することで、付加価値を高める
※無農薬に関する表示は公には禁止されているため、表示方法には十分配慮する必要があります。
温度管理
・高温で傷みやすい野菜については、適切な温度で保管する。
・氷や保冷剤を使用して、新鮮さを保つ工夫をする。
参考サイト:農林水産省「食品表示に関する取組」
参考サイト:消費者庁「食品表示法」A
加工食品とは、生鮮食品に何らかの加工を施し、保存性や風味、利便性を高めた食品を指します。具体的には、以下のようなものです。
・缶詰・瓶詰食品:果物のシロップ漬け、ジャム、ピクルスなど
・冷凍食品:冷凍野菜、冷凍調理済み食品など
・乾燥食品:>乾燥果物、乾燥野菜、乾燥きのこなど
・調理済み食品:レトルトカレー、パスタソース、惣菜など
・加工肉製品:ハム、ソーセージ、ベーコンなど
・乳製品:チーズ、ヨーグルト、バターなど
これらの食品は、作られる過程で元の食材が少し変わったり、新しい特徴が加わったりしたものです。そのため、消費者は一見しただけでは原材料などの情報を得られないことが多く、きちんとした表示が必要になります。A
飲み物の販売については、提供する飲料の種類や提供方法によって必要な許可が異なります。例えば、イベントでアルコール飲料を提供する場合は、酒類販売業免許が必要です。 また、非アルコール飲料であっても、その製造・販売方法によっては食品衛生法に基づく営業許可が求められることがあります。A
加工食品の表示には、以下の項目が必要です。
・名称
・原材料名
・添加物
・内容量
・消費期限または賞味期限
・保存方法
・製造者または販売者の氏名・住所
・アレルギー表示(特定原材料7品目)
・栄養成分表示
詳細は、消費者庁の「早わかり食品表示ガイド」を参照してください。A
A
試食の提供は可能ですが、衛生管理を徹底する必要があります。具体的な要件や手続きについては、地域の保健所やイベント主催者に確認してください。
※イベントによっては加工食品の販売は可能でも、イベント内での試食が禁止されている場合もあります。A
調理道具や設備の持ち込みは、イベントの規模や主催者の方針によって異なります。事前に主催者に確認し、必要な手続きや許可を得てください。A
イベントで食品を販売する際は、販売する食品の種類や調理の有無によって、必要な許可が異なります。一般的に、加工食品の販売には「食品衛生法」に基づく営業許可が必要です。
詳細は、厚生労働省の「営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報」を参照してください。A
必須ではありませんが、ブランドロゴやパッケージデザインは商品の魅力を高め、消費者の信頼を得るために有効です。ただし、表示内容が食品表示法に基づいていることを確認してください。A
余った食品の持ち帰りは可能ですが、衛生管理や保存方法に注意が必要です。特に、再販売を考える場合は、品質保持の観点から適切な対応が求められます。
<飲食出店>
その場で調理した食品や飲料を提供・販売することを指します。具体的には、キッチンカーやテントを用いた露店での営業が該当します。 当サイトの出店情報詳細ページで飲食出店が〇になっていても、許可されるのはキッチンカーのみという場合もありますので、主催者にご確認ください。
A
飲食出店を行うには、主に以下の営業許可が必要です。
・飲食店営業許可:その場で調理した食品を提供する場合に必要
・自動車による営業許可:キッチンカーなど車両を使用して営業する場合に必要
これらの許可は、出店予定地を管轄する保健所で取得します。
詳細は、厚生労働省の「営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報」を参照してください。A
飲食出店を行う際、以下の資格が求められます。
食品衛生責任者:食品の安全を確保するために必要な資格で、各営業所に1名以上の配置が義務付けられています。資格は、各都道府県の食品衛生協会が実施する講習を受講することで取得できます。
詳細は、各自治体の食品衛生協会のウェブサイトをご確認ください。A
保健所の検査では、主に以下の点が確認されます。
・設備の衛生状態:調理器具や設備が清潔であるか
・食品の保管方法:適切な温度管理や保存が行われているか
・従業員の衛生管理:手洗い設備の設置や、従業員の健康管理が適切に行われているか
詳細は、各自治体の保健所のウェブサイトをご確認ください。A
飲食出店では、以下の衛生管理が求められます。
・HACCPに基づく衛生管理:食品の製造・加工・調理の各工程で危害要因を分析し、重要管理点を定めて管理する手法です。
※詳細は、厚生労働省の「HACCPに沿った衛生管理の制度化について」をご参照ください。
・従業員の衛生教育:定期的な手洗い、清潔な作業着の着用、健康チェックなどが求められますA
飲食出店を行う際、以下の保険への加入が推奨されます。
・PL保険(生産物賠償責任保険):提供した食品が原因で消費者に被害が生じた場合の賠償責任をカバーします
・施設賠償責任保険:出店中に第三者に対して施設の欠陥や管理の不備で損害を与えた場合の賠償責任をカバーします
詳細は、各保険会社のウェブサイトをご確認ください。A
キッチンカーとテント出店の主な違いは以下の通りです。
・キッチンカー:車両を改装した移動式店舗で、移動が容易であり、設備が車内に固定されています。営業許可取得の際、車両の設備基準を満たす必要があります。
・テント出店:イベント会場などにテントを設置して営業する形式で、設営と撤収が必要です。地域やイベントによっては、テント出店が許可されない場合もあります。
詳細は、各自治体の保健所のウェブサイトをご確認ください。A
飲食出店に必要な設備や備品は、営業形態によって異なりますが、一般的には以下のものが必要です。
・調理設備:コンロ、オーブン、フライヤーなど
・冷蔵・冷凍設備:食材の保存用
・洗浄設備:手洗い用シンク、食器洗浄用シンクなど
・給排水設備:給水タンク、排水タンクなどA
食品衛生責任者: 飲食店では、食品衛生責任者を選任し、店舗の衛生管理を行うことが義務付けられています。
・防火管理者: 一定規模の飲食店では、防火管理者の選任が必要です
これらの資格は、店舗のオーナーや店長など、管理的立場のスタッフが取得することが一般的です。イベントで飲食を提供する際、多くの会場では消火器の持参が義務付けられています。
必須ではない場合でも、火を使用する調理を行う際は、安全対策として消火器を準備しておいた方が良いでしょう。
さらに、スタッフ全員には、食品衛生に関する基本的な知識を身につけてもらうとともに、手洗いの徹底や食品の適切な取り扱い方法についての教育を行うことが重要です。A